記事のタイトルとURLをコピーする
家内がいつも行く喫茶店 Cafe 「チャティーフォー」に出入る人からCD「雪女の物語(小泉八雲)」をいただいた。雪女の話は有名で誰しもが知っていることだと思う。今時、雪女の話と思ったが早速、聞いてみた。朗読はバックグランドにピアノでポポロン、ポポロン・・・「武蔵の国のある村に茂作、巳之吉と云う二人の木こりがいた。・・・」と語り始める。
小泉八雲とはパトリック・ラフカディオ・ハーン (Patrick Lafcadio Hearn)で高校時代に習った英語の副読本で覚えている人も多いと思う。幼少の頃に「むじな、ろくろ首、耳なし芳一」などの怪談話を枕元で母が話してくれたのを思い出す。神妙な心持ちで話を聞きながら、その怪奇な物語に目に涙を浮かべながら母に寄り添っていた。その時の事が懐かしく思い出される。
この物語は、ラフカディオ・ハーンの身の回りを世話をする調布から来た農夫から武蔵の国に伝わる話を聞き書いたものだと言われている。調べてみると、意外な事に、なんとこの話の舞台が当時の調布村(下長淵村、上長淵村、駒木野村、友田村、千ヶ瀬村、河辺村)あたりらしい。 雪女と聞いた時には、雪深い地方に伝わる民話だと思っていた。秋川街道が多摩川を横切る所にかかる調布橋の袂には、平成14年(2002年)雪おんな縁の地碑が建てられている。雪の少ないこの地が発祥の舞台とはいささか疑問が残るが既に石碑まであるとは。
調布橋の少し下流に千ヶ瀬の渡しが且つてあったが、調布橋が出来て姿を消した。そのあたりの多摩川は、夏になると鮎釣りの好ポイントでしばしば出かけたが、川の流れが比較的緩やかである。
考えてみると、物語に出てくる吹雪の夜に茂作、巳之吉が泊まった渡し守りの小屋が千ヶ瀬の渡しの所にあった事になる。 信じられない現実が過去にあったとするならば、今も雪女は大雪の夜に彷徨っているのだろうか?10人の男女の子供を産んで、姿を消した雪女はその時二度とこの世に現れる事は無いと思っていたのであろうか?
そして、雪女の産んだ子供たちは青梅で育ち子孫を残したのであろうか?隣近所にその子孫がいるとしたら、なんだか大雪の夜が怖い様な気がする。
参考
(Kwaidan: Stories and Studies of Strange Things
One queer tale, “Yuki-Onna,” was told me by a farmer of Chofu, Nishitama-gori, in Musashi province, as a legend of his native village. Whether it has ever been written in Japanese I do not know;
(訳)一つの妙な話「雪女」は、武蔵の国、西多摩郡、調布村の農民から、生まれ育った村の言い伝えとして私に語られた。日本語で今までに書かれていたかどうか私は知らない。
(写真をクリックすれば大きくなります。)
2024年11月
日
月
火
水
木
金
土
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
« 10月
アーカイブ
2024年11月
2024年10月
2024年9月
2024年8月
2024年7月
2024年6月
2024年5月
2024年4月
2024年3月
2024年2月
2024年1月
2023年12月
2023年11月
2023年10月
2023年9月
2023年8月
2023年7月
2023年6月
2023年5月
2023年4月
2023年3月
2023年2月
2023年1月
2022年12月
2022年11月
2022年10月
2022年9月
2022年8月
2022年7月
2022年6月
2022年5月
2022年4月
2022年3月
2022年2月
2022年1月
2020年12月
2020年7月
2020年4月
2019年12月
2019年11月
2019年10月
2019年8月
2019年2月
2019年1月
2018年12月
2018年11月
2018年10月
2018年9月
2018年8月
2018年7月
2018年6月
2018年5月
2018年4月
2018年3月
2018年2月
2018年1月
2017年12月
2017年11月
2017年10月
2017年9月
2017年8月
2017年7月
2017年6月
2017年5月
2017年4月
2017年3月
2017年2月
2017年1月
2016年12月
2016年11月
2016年10月
2016年9月
2016年8月
2016年7月
2016年6月
2016年5月
2016年4月
2016年3月
2016年2月
2016年1月
2015年12月
2015年11月
2015年10月
2015年9月
2015年8月
2015年7月
2015年6月
2015年5月
2015年4月
2015年3月
2015年2月
2015年1月
2014年12月
2014年11月
2014年10月
2014年9月
2014年8月
2014年7月
2014年6月
2014年5月
2014年4月
2014年3月
2014年2月
2014年1月
2013年12月
2013年11月
2013年10月
2013年9月
2013年8月
2013年7月
2013年6月
2013年5月
2013年4月
2013年3月
2013年2月
2013年1月
2012年12月
2012年11月
2012年10月
2012年9月
2012年8月
2012年7月
2012年6月
2012年5月
2012年4月
2012年3月
2012年2月
2012年1月
2011年12月
2011年11月
2011年10月
2011年9月
2011年8月
2011年7月
2011年6月
2011年5月
2011年4月
2011年3月
2011年2月
2011年1月
2010年12月
2010年11月
2010年10月
2010年9月
2010年8月
2010年7月
2010年6月
2010年5月
2010年4月
2010年3月
2010年2月
2010年1月
2009年12月
2009年11月
2009年10月
2009年9月
2009年8月
コメント